ことり銀河

天文と子育てを楽しむブログ

母乳育児に失敗して良かったこと

子どもを産む前、できれば母乳で育てたいなと思っていました。

どうしてもという訳ではなく、母乳ならミルク代がかからないからです。

母乳がいいと聞いてはいたものの、絶対とは考えていませんでした。

 

いざ産んでみると、まず分娩台の上で初めての授乳。

これが出ないし、息子も吸わず。

「ちゃんとおっぱいマッサージしなきゃだめよ」と責められ、泣きながら夜通しマッサージした結果、やっとほんの少し出るようになったものの、やっぱり息子はおっぱいを吸ってくれませんでした。

抱き方を教わったり、哺乳瓶の乳首をつけたりしながら何十分もトライしても、吸ってくれる量はほんの少し。

哺乳瓶からでないとまともに飲んでくれないため、助産師さんの「おっぱいどう?」の声にビクビクしながら、息子が寝ている間にひたすら搾乳して、母乳を哺乳瓶に貯めました。

眠れずにネットで母乳について調べ、ユニセフ/WHOが発表した「母乳育児を成功させるための10か条」なるものを見つけて、母乳が世界的な保健機関で推奨されていることにショックを受けたり…

産後の入院中はずっと母乳のことで悩んでいたように思います。

数パーセント、これが乳しぼりされる牛の気持ち…と笑える要素があったのが救いです。

幸い、母乳が足りない分はミルクで補完させてくれる産院だったので、息子の体重は順調に増え、無事に退院することができました。

 

ただし、退院しても状況は変わらず。

マッサージの効果か母乳は徐々に出るようになったものの、おっぱいを吸わせようとすると毎回、「ぎゃーっ!!!」という叫び泣き。

(ころされるー!)とでもいうような響きに、すっかり参ってしまいました。

母乳そのものはそこまで拒否されないので、搾乳は頑張って続けていたのですが、だんだん量も減り、生後3カ月経って私がステロイド系の目薬を処方されたときに、完全ミルク育児にすることを決意。

後ろめたい気持ちはあったものの、母乳をすっぱり諦めました。

 

完全ミルクにして良かったこと ※あくまで個人的な感想です。
■栄養管理がしやすい

ミルクの場合、哺乳瓶の目盛りから飲んだ量がはっきりわかるので、栄養が足りているかどうかの目安になりました。

ミルクは母乳より太りやすいと聞いたことがありましたが、息子はそんなこともなく、成長曲線の下のほうをウロウロ。

ミルク量を記録して、日々の成長を見守っています。

母乳には免疫がつくというメリットがあるため、ミルクにすることで母乳ならかからなかった病気にかかってしまうのではと心配していましたが、今のところとても元気です。

 

■人に預けられる

母乳の場合は数時間おきに母親が必要ですが、ミルクの場合は母親でなくても大丈夫。

我が家では夫に授乳を任せて、たまに半日程度の外出をさせてもらっています。

これが私にとっては良いリフレッシュになりますし、夫も子どもにミルクをあげるのが楽しいようです。

たしかに、育児といえば授乳のイメージがあります。

これによって、母がご機嫌→息子もご機嫌→夫もご機嫌、という正のループに。

我が家ではミルク育児により家庭平和がもたらされました。

 

■外出先で授乳しやすい

母乳育児の友人に聞いた話では、外出の際、授乳室をあらかじめチェックしておかないと出かけにくいとのこと。

ミルク育児の場合、荷物は重くなりますが、ベンチがある場所やファミレスなどで気軽に授乳ができるので、外出でそれほど困った経験はありません。

震災などの災害時、お湯や粉ミルクがなくて、ミルクを用意できないリスクはあるのですが、まもなく液体ミルクが市販されるようなので、その心配も和らぐのではないかと思っています。

 

■母体回復が早かった

母乳の授乳中は「プロラクチン」というホルモンの作用で生理が抑制されるそうなのですが、私も完全ミルクにしてすぐに生理が再開しました。(生々しい話ですみません。)

周期も安定し、体調も良好。

諸々の条件がそろって、晴れて第2子を授かりました。

年齢的にも、2人目はできることなら早めにと思っていたので嬉しかったです。

母乳で育てていたら、もしかしたら授からなかった命かもしれないと思うと、おっぱいを嫌がった息子に感謝しています。

 

最後に

母乳育児に失敗したと感じ、ミルクをあげるしかなかった当時は落ち込みましたが、よくよく考えると、大人になってから母乳育ちだったかミルク育ちだったか気にする人なんて聞いたことがありません。

飲まない母乳にこだわるよりも、ミルクでも何でも元気に飲んでくれるのが一番だと今なら思えます。

母乳神話に心を痛めている方がいたら、自信をもってミルク育児をおすすめしたいです。

 

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