ことり銀河

天文と子育てを楽しむブログ

2人目出産・子連れ入院の感想

先月、第2子となる娘を出産しました。

出産に際し、産後の入院を上の子と一緒にするという「子連れ入院」をしてきたので、今回はその感想を書きたいと思います。

 

■子連れ入院を選んだ理由

2人目を妊娠したとき、兄になる息子はまだ7、8ヶ月。

年の差が1歳数ヶ月の年子です。

退院してからは自分が二人見るとして、入院している間は上の子をどうしよう...というのが受診前からの悩みでした。

夫は会社員で、育休制度はあるものの取得しづらい雰囲気なのか、出産当日と退院の日に有休を使うので精一杯。

事情があって実家の援助は難しく、義母は手伝いを申し出てくれたのですが、義実家は遠方なので息子に会った回数は数えるほど。

トイレにも母をギャン泣きしながら追いかけてくる甘えん坊、かつ卵アレルギー持ちの息子を他人に預けることができるのか…?

しかも息子視点で考えると、寂しい思いをしてやっと帰ってきたら、母が知らない赤子を抱いているショッキングな光景を目にすることに…

→預けるのは無理…!!

仮に入院中なんとかなったとしても、きっと上の子の癇癪で、その後のワンオペ二人育児生活がもたない…!

ということで、初診の時から子連れ入院が可能な病院を探しました。

 

■出産まで

ネット検索で、通える範囲に子連れ入院が可能な病院を発見。

行ってみると待合室にはお子さん連れのお母さんがちらほら。

私も妊婦健診にはほぼ毎回息子を連れて行きました。

先生や助産師さんは子どもも歓迎してくれて、お医者さんを怖がって泣く息子を私が抱っこしたままエコーを見せてくれました。

こんな泣き虫の子がお兄ちゃんになれるのだろうか…と不安は募るばかり。

けれど無事に分娩予約と子連れ入院の予約をすることができました。

ただし、帝王切開や体調不良など不測の事態があると、子連れ入院できない場合があるとのこと。

いざというときの上の子の預け先を確保しておく必要がありました。

もし休みの日なら夫に見てもらう、会社がある日は近隣保育園の一時保育、息子の体調が悪ければ病児保育もしてくれるベビーシッター等々…

手段を検討して、各種登録や慣らし保育、夫へのレクチャーなど、特に臨月の頃は準備でとても忙しかったです。

そして、入院セットは息子の分も必要になります。

大量のオムツ。着替え。おもちゃ。

病院側で上の子用のご飯を有料で提供してくれるのですが、アレルギー持ちの息子は食べられないので、お弁当タイプのベビーフードを自前で準備しました。

そしてできあがった重すぎる入院セット...

夫に運んでもらうことにして、そっとチャックを閉めました。

 

■出産当日

深夜に陣痛が始まり、夫と息子と一緒に病院へ向かいました。

バースプランで夫と息子の立ち会いも希望していたものの、うまいこと立ち会える可能性は低い…

そう思っていたら、病院に到着してから1時間もたたずに娘が誕生。

息子がまだ起きているうちに産まれ、無事に立ち会い出産ができたのでした。

出産当日は上の子は入院できないため息子は夫と帰宅しました。

 

■入院中

スピード出産だったため、体力がだいぶ残っていた私。

出産当日は娘との同室もなく、息子も夫と過ごすことになり、一人で過ごしました。

 

ゆっくり休めたのはこの日まで…

出産の翌日から、産まれたばかりの娘との母子同室が始まりました。

軽い!小っちゃい!赤ちゃんだ!と感動していると、夫が息子を連れてやってきました。

広い個室を楽しそうに駆け回る息子。

夫も私もいるのでハイテンションで遊んでいました。

けれど夫が帰り、娘の授乳をしようとすると、息子は「ギャーッ!」と泣いて、自分を抱っこしろ!とばかりに私の膝の前でぴょんぴょん。

助産師さんと一緒に「ごめんねー、えらいねー」となだめながら授乳するも、息子の癇癪がおさまらないので、片手に赤ちゃん、もう片方の手で息子を抱きながら授乳することに。

しゃくりあげながら私にしがみつく息子。

これは大変だ…

もうほぼ卒乳していた息子ですが、この日はミルクを欲しがったので、念のために持ってきていたミルクをあげました。

また、たびたび出入りする病院の助産師さんやスタッフさんに緊張するのか、ぐずぐずが続き、大きい赤ちゃん状態。

産まれた赤ちゃんは病院で預かってもらえますが、上の子はずっと自分で見ていないといけないので、休む暇がありません。

どちらかが泣く、あるいは両方泣いている状態がしばらく続きました。

 

おっぱいトラブルもあり、疲労困憊で迎えた子連れ入院4日目の朝。

起きると朝日が差し込む部屋にすやすや眠る二人が見えて、最高だと思いました。(←産後ハイ)

そしてその日、娘が泣き始めると、息子が娘が寝ているワゴンに近づいて、娘に向かって手を伸ばしたのです。

私がサポートすると、息子は娘の頭に手をぽんぽんと当てました。

その後の授乳の時も、息子は泣かずに、私の側でじっと見守るようになりました。

助産師さんに褒められて誇らしそうでした。

「上の子が小さいのにもう?」と思われても、2人目を産んでよかった。

「上の子はお義母さんに預ければいいのに…」と言われても、子連れ入院を選んでよかった。

息子が兄になる瞬間を見たような気がして幸せでした。

そして5日間の子連れ入院を終え、無事に自宅へ戻ったのです。

 

■子連れ入院のメリット・デメリット

私が感じたのは以下の通りです。

●メリット

 ・上の子が赤ちゃんを受け入れやすくなる(たぶん)

 ・上の子の赤ちゃん返りが少なくなる(おそらく)

 ・退院後の生活に向けたトレーニングになる(と思わないとやってられない時がある)

●デメリット

 ・準備が大変(入院の準備・入院できなかったときの準備)

 ・母の体力が必要

 ・母が産後の休みたい時期に休めない

 ・上の子のお世話に時間をとられ、赤ちゃんをあまり見られない

 

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私にとって子連れ入院は自然な選択だったのですが、思っていたより子連れ入院を選ぶ人は少ないようでした。

たしかに産後の疲れた体で、普段と違う環境の中、病院や赤ちゃんに戸惑う上の子を見るというのは想像以上に負担がかかりました。

産後の無理は更年期に影響すると言われるので、将来が怖いです。

けれど、助産師さんたちが優しく気遣ってくれて、上の子の成長も間近に見ることができて、私は大満足の出産になりました。

産後1ヶ月たった今も、息子は娘が泣くと手を握りにいったり、頭をなでたりする優しいお兄ちゃんです。

上の子の性別や年齢、性格によっても違うでしょうし、母親の負担が大きいので、誰にでもお勧めできるわけではありませんが、我が家は子連れ入院を選んで正解だったと思います。