今年も国立天文台で開催された『三鷹・星と宇宙の日』に行ってきました。
昔は会場前から並んで講演をハシゴしていましたが、今は幼子がいるのでのんびり回って楽しんでいます。
おむつ台MAPが用意されていたり、風船やカードが配られたり、広い芝生にシートを広げてご飯を食べられたりと子ども連れにも優しいイベントです。
今年はスタンプラリーがなくて残念…
代わりに謎解きを満喫し、上級編までしっかりクリアしてきました。
そんなこんなでイベントのツイッターを覗いていたら、11月に入ってこんな告知を発見。
三鷹・星と宇宙の日の展示でお試し航海していたものが、いよいよ出港!さあ、銀河の海を航海し、研究に参加してください。 https://t.co/SX7TgOuPrW
— 三鷹・星と宇宙の日 (@naoj_mtk) 2019年11月1日
やるしかない!
早速サイトに飛んでやってみました。
https://galaxycruise.mtk.nao.ac.jp/index.html
■GALAXY CRUISEって何?
簡単にいうと「銀河の形と衝突の有無・特徴を分類する」作業です。
国立天文台が市民参加型のプロジェクトとして行っています。
分類する銀河のデータは、ハワイにある「すばる望遠鏡」が実際に観測した本物の宇宙のデータ。
銀河の画像を1つずつ見て、次の3ステップで分類していきます。
①渦巻銀河 or 楕円銀河 or どちらでもない
②衝突あり or 衝突なし
③(衝突ありの場合)衝突の特徴は?
リング or おうぎ or しっぽ or ゆがみ (複数選択OK)
エリアやステージが設定されていて、分類を続けると、おみやげが手に入ったり、パスポートにスタンプが押されたりと、ゲーム仕立てで楽しめます。
■そもそも銀河って何?
宇宙にある渦を巻いた光るモヤモヤ…。
それです。
銀河は太陽のような恒星(惑星を持っている場合もある)やガスや塵などが、ものすごい数集まって、広い宇宙の中でポツンとかたまっている巨大な天体です。
地球は天の川銀河にありますね。
そんな銀河が宇宙には無数に存在しています。
銀河はその見た目から、楕円型、渦巻型(棒構造を持った物を含む)、不定形型に分類されるのです。
■銀河が衝突するってどういうこと?
個々の銀河は宇宙にばらばらに存在しますが、それぞれが動いています。
天の川銀河も、アンドロメダ銀河という近くの銀河と、数十億年後に衝突するのではないかと言われています。
宇宙には無数の銀河が存在するので、まさに衝突している途中の銀河や、衝突後と思われる銀河もたくさん観測できるのです。
ちなみに、銀河同士が衝突したとしても、中に含まれる星たちはめちゃくちゃ小さいので、星同士がぶつかる可能性は低いとされています。
■実際にやってみた
サイト上で簡単なトレーニングをして、いざ乗船。
ログインすると画面いっぱいの宇宙。
右下の舵をクリックすると、対象の銀河へグググッとズームされます。
Credit: NAOJ
これはきれいな渦巻銀河。
Credit: NAOJ
これはきれいなしっぽ!
Credit: NAOJ
わかりにくい場合は、設定でグレースケール(白黒)にしたり、明るさを調整したりして判断していきます。
これもしっぽがありそうな…
街の名前は星座の名前になっていますね。
ここは「ドラコ街」。
■やってみた感想
星の数ほどと言いますが、まさにそのくらい無数の銀河!
形も様々で、見ているだけで面白いです。
これが全部、本物の銀河なんだなぁと思うと感慨深い…
分類は直感でやっていくので、さっきの衝突じゃなくてただの渦巻きだったかな?みたいなことも多々あります。
正解はないです。
同じ銀河を複数人で分類したデータから、研究者が統計的に解析するのだそうです。
不安な場合は練習モードで船長の見立てと比べることが出来ます。
(私は半分くらい違っていました…大丈夫かな…)
ゲーム仕立てではありますが、ゲームではないので、答えのない分類をずっと続けていると飽きてきてしまいますが、これで素人である自分にも天文学の研究に参加できるというのはすごいです。
少しずつ続けて、全てのおみやげを手に入れたいと思います。