元の記事はこちら。
この記事では保育士試験の実技試験について紹介します。
対象は私が受験した音楽表現と造形表現の2科目です。
合格したとはいえ、各50点満点中30点で合格のところ、音楽:30点後半・造形:30点前半という、決して高い得点ではありませんでした。
筆記編同様、参考程度に見ていただければと思います。
筆記編はこちらです。
■科目の選び方
実技試験は3科目から好きな2科目を選択します。
・音楽表現
ピアノorギターorアコーディオンでの弾き歌い。
課題曲は事前に指定された2曲。
・造形表現
色鉛筆で保育の一場面を絵画で表現する。
テーマは試験時に初めてわかる。
制限時間は45分。
・言語表現
子どもにすることを想定して3分間のお話をする。
事前に指定された4つのお話から1つを選択。
絵本や人形など、ものを使うのは不可。
受験申請時に選択しないといけないのですが、悩みました。
ピアノはやったことがあるけれど、弾き歌いは未経験。
絵はあまり自信がなく、特に人物が苦手。
お話を手ぶらで、しかも大人の前でするのは、あがって台詞が飛びそう。
最終的に音楽と、これを機に描けるようになったらいいな...と楽観的な願望込みで造形を選びました。
当日は言語を選んでいる人が9割近くいて意外に感じましたが、言語は楽器がいらないし、事前に課題も分かるので、一番練習しやすい科目かもしれません。
以下は私が選択した音楽と造形について書いていきます。
■音楽表現
伴奏用の楽譜は、弾きやすいものを自分で作ることにしました。
市販の楽譜でもいいのですが、伴奏より歌が大事と聞いていたので、歌に集中できるように。
おもちゃのキーボードで音取りをしながら手書きで楽譜を作ったものの、手書きだからなんだか見づらい...
PCできれいな楽譜が作れないかなと思ったら、保育士試験の楽譜を無料ソフトで作成した方のブログを発見しました。
使われていたのはこちらの『MoseScore』。
こちらをDLして、ポチポチ打ち込んだら、簡単に楽譜ができました。
再生機能もあるのでチェックも簡単でした。
手書きなんてせずに初めからこちらで作ればよかったです…
できたのはこんな感じの楽譜です。
・どんぐりころころ
・バスごっこ
便利な時代になったなぁと夫に言ったら、昔からあるよと言われました...
練習は昔ボーナスをはたいて買った電子ピアノで。
弾き歌いは初めてだったので、弾きながら歌えるようになるまで随分かかりました。
ただ課題曲が決まっていて練習しやすいのが音楽のいいところです。
当日はピアノでの受験者がほとんどでした。
試験時間の前に待合室で待機し、4人くらいずつ試験室のある建物へ案内されました。
一人ずつ呼ばれ、いよいよ試験室の前に着くと、他の人の演奏や歌声が聞こえてきて、緊張が増しました。
伴奏は人それぞれのようで、難しいアレンジも簡単なアレンジも聞こえました。
係りの方に促されて試験室に入ると、二人の試験官とアップライトピアノでいっぱいいっぱいの練習室のような部屋でした。
荷物を置き、名前を言って、椅子に座って、2曲続けて弾き歌い。
歌は大きな声で元気よく!が合格のポイントだそうですが、私は声が小さく、少し裏返ってしまいました。
間違えても最後まで歌いきる!のがもう1つのポイントなので、弾き直しはせずに歌い切りました。
試験会場では声が出せないので、待ち時間にカラオケで声出しする人もいるとか。
試験時間は2分くらい。
造形と比べると本当にあっという間です。
■造形表現
対して、試験時間が長いのが造形表現。
ただし体感はめちゃくちゃ短かったです。
課題(試験開始後に初めて分かる)をすべて満たした絵を45分で完成させます。
サイズは19×19cmの正方形。
絵が苦手な私は、絶対にお手本が必要だと思い、実技試験対策専門のテキストを購入しました。
2019年版 ユーキャンの保育士 実技試験 合格ナビ (ユーキャンの資格試験シリーズ)
- 作者: ユーキャン保育士試験研究会
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↑おすすめです。
※買う場合は必ず試験にあった年度のものを買ってください。
音楽表現は楽譜、言語表現はお話のテキストが2バージョンずつ載っています。
私に必要だったのは造形表現のカラー作例と人物の描き方。
異なる絵柄のカラー作例がたくさん載っていたので、 完成イメージが明確になりました。
また人物については、頭の描き方→全身の描き方→動きの付け方→手の描き方のように細かく練習できるようになっています。
私はとにかく人物が苦手だったので、これを見ながら人ばかり練習しました。
背景の練習を始めたのは試験の一週間前。
室内・園庭の2パターンだけ大急ぎで練習しました。
あとは時間がないので、出題されそうなテーマのイラストをネットで検索して、シャーペンで構図だけ書いたり、衣装や小物だけ見て覚えたりしました。
本番を想定した45分通しで描く練習は一度もできずに試験当日。
間に合わないかもと余計な焦りが増えたので、やっぱり通し練習をしておけばよかったと思いました。
そして私は試験にあたってマイルールを決めていました。
効果のほどは分からないのですが、以下の3つです。
①保育士は笑顔で
②下書きはオレンジ色のシャー芯で
③肌の輪郭は茶色で
作例を見ていて、誰かが笑顔だと楽しそうに見えるなぁと。
中でも保育士が笑っていると優しい雰囲気になると思いました。
下書きは上から色鉛筆をかさねても目立ちにくいよう、オレンジの色鉛筆というのが通説らしいのですが、消しゴムで消えにくいのが難点。
オレンジ色のシャー芯は消しゴムで消えやすく、細くて描きやすいため、一分一秒が惜しい私はこちらにしました。
一応試験時の規約には反していませんでしたが、使われる方は手引きをよく読んで確認してください。
肌の輪郭は黒か茶色かで悩んで、柔らかな雰囲気の出る茶色にしました。
肌色だと薄すぎてぼんやりしてしまいます。
過去のテーマを見る限り、保育士1人と子ども2、3人は必ず描くことになるので、キャラクターは決めておきました。
本番では服や色は適当になってしまいましたが、少し時間短縮になったと思います。
今回のテーマは「花や野菜の世話」でした。
【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。
【事例】
H保育所の4歳児クラスの子どもたちが、園庭の一角で花や野菜を育てています。夏のある日、保育士と一緒に水やりをしたり収穫をしたりするなど、楽しく世話をしました。
【条件】
1.花や野菜の世話をしている様子を描くこと。
2.季節や園庭の様子がわかるように描くこと。
3.子ども3名以上、保育士1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。
過去問よりシンプルなテーマだったと思います。
(過去には、3人の子どもが輪になっているとか、5歳の子どもたちが1歳の子どもたちをお祝いしているとか、難しそうなテーマの時がありました。)
夏の一場面&花や野菜の世話ということで、植物はひまわりにしました。
服装を半袖にして、子ども3人(じょうろで水やりする男の子、ひまわりを見上げる女の子、じょうろで水を運ぶ女の子)と、保育士1人(ホースで水を出している様子)を描くことにして、園庭をイメージして花壇とフェンスを描きました。
色鉛筆は24色入りをケースのまま持って行きました。
他の方は色鉛筆を鉛筆立てに入れたり、タオルの上に色鉛筆を広げたりしていました。
色鉛筆は12色~24色程度と指定があるのですが、注意事項に「本数制限なし」と記載がありました。
よく使う色は2本持って行くと安心です。
鉛筆削りもお守りとして持って行きましたが、使わなくて済みました。
折れても削る暇はなかったように思います。
落ち着いて臨んだつもりだったのですが、会場の雰囲気にのまれて、開始早々、手が震えました。
まっすぐな線が引けなくて、構図もなかなか決まらず…
完成すればまだ勝機はある!と、下書きはそこそこにして主線・色塗りへ。
メインの人物とひまわりが描けたところで少し落ち着けましたが、前半焦ってしまった分、後半の色塗りが雑になってしまいました。
造形はテーマが当日にならないと分からないので、練習も対応力も必要な科目だと感じました。